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米国産牛肉輸入問題についての意見書を提出 |
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(2006/2/28)
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2005年11月26日
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内閣府食品安全委員会事務局評価課内
「米国及びカナダから輸入される牛肉及び
牛の内臓に係る食品健康影響評価」意見募集担当 御中 |
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「米国・カナダの輸出プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、
我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性」に係る
食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての意見 |
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(法人名)愛媛県生活協同組合連合会
会 長 大川耕三
(所在地)〒790−8543
愛媛県松山市朝生田町3丁目1-12
電話:089-931-5207 |
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今回、プリオン専門調査会で取りまとめられた「米国・カナダの輸出プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性」に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)(以下、「審議結果(案)」)の意見募集に対し、以下の意見並びに要望を提出いたします。 |
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記 |
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1.結論ならびに結論への付帯事項に関する意見 |
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(1) |
結論的に申し上げて、当会は、今回の貴調査会でまとめられた審議結果(案)について、評価自身の結論を出されたこと自体が時期早尚であり、反対です。もう少し慎重な論議を継続するべきです。
[1] |
この間の食品安全委員会等でのリスクコミュニケーションでも明言されている通り、本国と同等の安全性が確保されない限り、輸入再開には同意しないと言われてきたことと明らかに矛盾するからです。 |
[2] |
それは、今回のリスク評価はリスク評価機関としてデータ不足による不確実性やリスク管理機関の責任として担保すべき前提条件をもとに作業を進めたものであり、結論を出す上では、やや無責任な結論付けと感じざるを得ないからです。 |
[3] |
従って、上記の前提条件が担保されなければ評価結果そのものが成立しえない問題であり、すべて仮定の上での結論付けには、同意しかねます。 |
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(2) |
審議結果(案)にも記載されている通り、輸出プログラムの実効性を確保する責任はリスク管理機関にあると考えます。
「規制の遵守に関する実効性の確保」や「リスク評価の過程で問題となった点」等については、審議結果(案)でも繰り返し述べられておりますが、食品安全基本法第23条第3項に基づく関係大臣への勧告を実施するなど、審議結果(案)に基づき食品安全委員会としての強い意思表示を行う必要があると考えます。 |
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(3) |
輸出プログラムの実効性と遵守に関する検証結果の評価について
審議結果(案)では、リスク管理機関が輸入を再開する措置をとった場合には、専門調査会は管理機関から輸出プログラムの実効性と遵守に関する検証結果の報告を受ける旨が記載されております。リスク分析手法は継続的プロセスであるため、リスク管理機関から報告された輸出プログラムの実効性と遵守に関する検証結果の内容につい て評価作業を実施することが必要であると考えます。 |
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(4) |
「管理措置の遵守が十分でない場合」の考え方について
審議結果(案)では、「管理措置の遵守が十分でない場合には一旦輸入を停止する事も必要」との主旨が「結論への付帯事項」として示されています。リスク評価機関として「管理措置の遵守が十分でない場合」の具体的な内容について、明らかにする必要があると考えます。 |
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2.リスクコミュニケーションの一層の推進について |
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(1) |
意見募集及び意見交換会で出された意見に対するプリオン専門調査会の対応について
今回の意見募集や全国で開催された意見交換会において、国民から寄せられた意見・情報等や意見・要望について、専門調査会として国民にきちんと説明することが必要と考えます。このため、プリオン専門調査会として、会議の開催や調査・検討などの必要な対応を要望いたします。 |
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(2) |
リスク評価機関としての説明責任及びリスクコミュニケーションの推進について
食品安全委員会はリスク評価機関として、このリスク評価作業の検討経過や結論等について、国民に対する説明責任を果たすことが必要です。そのためには、今回実施した意見交換会に留まらず、幅広い説明・意見交換の場を設けていく事が重要であると考えます。
また、現在実施されている意見交換会やパブリックコメント等を通じて国民から出された意見や疑問について、食品安全委員会が真摯に受け止め、出された意見に対する説明と丁寧な対応を行うことがリスク評価機関に対する信頼性向上のためにも必要と考えます。 |
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(3) |
リスク評価機関とリスク管理機関との間におけるコミュニケーションの促進について
リスク分析手法の実効性を確保するためには、リスク管理機関とリスク評価機関との間での密接なコミュニケーションは重要であり、今後より一層のコミュニケーションが図られることを要望いたします。 |
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2005年11月26日 |
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厚生労働大臣
川崎 二郎 殿
農林水産大臣
中川 昭一 殿 |
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愛媛県生活協同組合連合会
会 長 大川耕三
愛媛県松山市朝生田町3丁目1-12 |
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米国・カナダ産牛肉等の輸入再開問題に関する要請書 |
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11月2日の食品安全委員会では、貴省から諮問された米国・カナダ産牛肉輸入再開に関するリスク評価について審議結果の案(以下「審議結果(案)」)が取りまとめられ、現在、国民からの意見(パブリックコメント)が募集されているところです。
当会は、今回のリスク評価について、米国・カナダにおける日本向けに実施する食肉輸出プログラム等が遵守されているという前提の元で検討が進められたものと受け止めております。また、審議結果(案)の「結論」並びに「結論への付帯事項」でも記載されているように、この検討にあたっての前提条件が遵守されなければ、評価結果自体が成立しない内容であり、当会は結論案については時期早尚だと考えております。
同時に、貴省が実施する前提条件の遵守等、リスク管理機関としての責務がきちんと果たされることが最も重要な点であると考えます。
今後のリスク管理措置を決定するにあたり、貴省においても、施策の検討過程等に関する説明責任が果たされる事、及びリスクコミュニケーションを実施する事も重要な点と考えます。
以上の基本的な考え方に基づき、以下の事項を要望いたします。
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記 |
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1.リスク評価に基づいて行われる施策決定について
食品安全委員会の審議結果(案)にも、「輸入再開の判断に至った場合にはリスク管理機関の責任において、その結果に関する説明が実施されること」が記載されております。 食品安全委員会の審議結果(案)中の「結論」や「結論への付帯事項」に示された内容を理由として説明するのではなく、食品安全委員会が行ったリスク評価結果に基づいて、リスク管理機関がリスク管理機関としてどのような根拠・理由から施策決定を行ったのかについて、消費者をはじめとする関係者やリスク評価機関に対する説明が行われる必要があると考えます。
2.前提条件を担保するための検証作業について
食品安全委員会の審議結果(案)にも記載されておりますが、今回のリスク評価は規制が遵守されていることを前提としているため、輸入再開を判断する場合には、リスク管理機関の責任において行われる輸出プログラムの実効性と遵守に関する検証内容自体が重要な点となります。
そのため、リスク管理機関である貴省の責任において、今回の諮問で示された前提条件をどのように担保するのかという視点から、必要とする前提条件の検証方法について明らかにすると共に、その実施結果については、食品安全委員会及び国民に対して理解を得るための取り組みを行なわれることを要望いたします。
3.「管理措置の遵守が十分でない場合」の考え方について
食品安全委員会の審議結果(案)には、「管理措置の遵守が十分でない場合には一旦輸入を停止する事も必要」との主旨が「結論への付帯事項」として示されています。この「管理措置の遵守が十分でない場合」の考え方等を明らかにする必要があると考えます。また、上記の説明責任抜きの安易な輸入再開はされないよう要望します。
4.リスクコミュニケーションの一層の推進について
前項で述べた、「リスク評価に基づいて行われる施策決定」や「前提条件を担保するための検証作業」については、リスク管理機関として、情報を十分に提供し、国民の不安や疑念を払拭すること等、説明責任を果たす事に加え、国民との間での意見交換の実施等、丁寧なリスクコミュニケーションが実施される事が重要と考えます。
さらに、食品安全委員会が現在実施している意見交換会やパブリックコメント等を通じて、リスク管理機関に対して出された国民からの意見や疑問等については、リスク管理機関としてきちんと受け止めた上で、出された意見に対する説明と真摯な対応を行うことを要望いたします。
また、リスク評価機関である食品安全委員会とリスク管理機関である厚生労働省・農林水産省との間でのコミュニケーションについて、リスク分析手法の実効性を確保するためには、リスク管理機関とリスク評価機関との間での密接なコミュニケーションは重要であり、今後より一層のコミュニケーションが図られることを要望いたします。
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2006年2月14日 |
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農林水産大臣
中川 昭一殿
厚生労働大臣
川崎 二郎殿 |
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愛媛県生活協同組合連合会
会 長 大川耕三
愛媛県松山市朝生田町3丁目1-12 |
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米国産牛肉の輸入再停止問題に関する要望 |
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1月20日に、成田空港内の検疫所でSRM(特定危険部位)が除去されていない牛肉が発見されたことを受け、原因について米国政府から報告があるまでの間、すべての米国産牛肉の輸入手続が停止されました。
当会は、今回の問題について、貴省が実施する前提条件の遵守等、リスク管理機関としての責務がきちんと果たされることが最も重要であると考えます。
また、原因究明や今後の対応にあたり、貴省において、検討過程等に関する説明責任が果たされること、及びリスクコミュニケーションを実施することも重要と考えます。
以上の基本的な考え方に基づき、以下の事項を要望いたします。
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記 |
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当会は、昨年12月の米国・カナダ産牛肉等の輸入再開決定にあたり、11月26日付で以下の要請を行なってきました。 |
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(1) |
食品安全委員会のリスク評価結果について、米国・カナダにおける日本向けに実施する食肉輸出プログラム等が遵守されているという前提の元で検討が進められたものと受け止めております。また、審議結果(案)の「結論」並びに「結論への付帯事項」でも記載されているように、この検討にあたっての前提条件が遵守されなければ、評価結果自体が成立しない内容であり、当会は結論案については時期早尚であり、反対であること。 |
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(2) |
リスク管理機関である厚生労働省と農林水産省が、政策決定にあたって国民とのリスクコミニュケーションをしっかり行なうこと。 |
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(3) |
米国の輸出プログラム等の遵守状況の検証を両省が実施し、国民・関係者に丁寧にリスクコミュニケーションを実施すること。 |
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このような経過の中、今回米国産牛肉からのSRM(特定危険部位)混入が判明したことは、誠に遺憾であると考えます。
この問題は、輸入再開の前提とされていた「輸出プログラムの遵守」が徹底されていなかったことによるものです。米国農務省は、再発防止対策等の概要を公表しておりますが、リスク管理機関である貴省から米国政府に対し、「遵守の不履行」という不誠実な態度について厳しく反省を求めることが重要です。併せて、今後の再発防止にあたっては、米国政府から詳細な情報を求めるとともに、原因究明を行い、輸出プログラムの実効性を確保する手段について、全面的に再整備する必要があると考えます。その際には、食品安全委員会をはじめ、専門家の意見を聞くなど慎重な検討が求められます。
また、この問題は、輸入再開にあたっての強化月間として、両省から検疫所に対し、全ロット検査が2006年3月31日まで指示されていたため判明したものです。国内の検疫所における点検や輸入事業者への指導などは輸出プログラムの実効性を確保する上で重要であり、引き続き対応を強化することを要望いたします。
最後に、今回の問題に関する原因の説明や米国の再発防止策に対する日本政府の考え方、今後の政府としての対応等について、国民・関係者に対し、丁寧なリスクコミュニケーションが実施されることを切に要望いたします。
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