1 消費者行政の充実のために |
(1) |
食品安全行政の充実強化 |
|
<1> |
消費者や県民の声が施策に反映できる食の安全懇談会や懇話会等を設置し、生産者等を含めた幅広い検討ができる体制づくりを行うこと。 |
|
|
[回答] |
|
平成15年7月1日施行された「食品安全基本法」に定められた地方公共団体の責務としての食の安全・安心施策を効果的かつ効率的に推進するため、庁内体制として平成15年10月、「えひめ食の安全・安心推進本部」を設置し、県における取り組みの基本方針(6項目)を掲げるなどして、これを推進しています。
この基本方針の一つとして「食の安全・安心に関する施策に県民の意見を反映させます。」を掲げ、既存の審議会等を活用して県民の意見を聴取することとしています。
また、県下5地方局において消費者、生産者、食品等事業者並びに行政の参加により開催している「食の安全・安心県民講座」において意見交換会を実施するとともに、アンケートによる消費者意識の動向調査などを行い、平成18年度食品衛生監視指導計画を策定しており、消費者の意見を十分反映させた食の安全・安心施策を推進しているところです。 |
|
<2> |
食の安全基本方針をさらに一歩進めた条例化を検討すること。 |
|
|
[回答] |
|
「えひめ食の安全・安心推進本部」において策定した、食の安全・安心施策を推進するための基本方針を掲げ、この基本方針に基づいて生産から消費にいたる各段階で各部局が連携し、食の安全行政を総合的に推進しています。
県独自の食品安全に関する条例等については、推進本部において、その必要性の有無を含め、検討課題としているところです。 |
|
<3> |
引き続き、食品の安全確保対策の実施に向けて必要な予算措置を講じること。 |
|
|
[回答] |
|
「えひめ食の安全・安心推進本部」に関係する庁内16の各課が、必要な予算措置を講じて推進本部の掲げる基本方針に沿った食の安全・安心施策を推進することにより、本県の食品の安全確保体制の徹底を図っています。
なお、県のホームページに平成16年度から新たに「えひめ食の安全・安心情報」を掲載し、積極的な情報提供に努める他、推進本部が食の安全・安心対策として必要とする事業並びに取り組みの基本方針達成のために必要とされる事業を「食の安全・安心推進事業」として、平成16年度から次の事業を継続実施しています。
○食の安全・安心情報提供事業
・食の安全・安心県民講座の開催
・緊急食品情報提供システム
○食の安全総合相談窓口の設置
○遺伝子組換え食品等の検査
○食の安全に関する消費者意識等の動向調査 |
|
<4> |
BSE全頭検査を継続実施するとともに国への検査費用補助の継続を働きかけること。 |
|
|
[回答] |
|
厚生労働省は、と畜場におけるBSE検査の対象月齢を全月齢から21か月齢以上に改正する省令を平成17年7月1日に公布し、同年8月1日に施行しましたが、国は当分の間、全頭検査に要する費用の助成を行う方針を示したことから、本県では、当分の間BSEの全頭検査を継続して実施することとしています。
また、と畜場及び食肉処理場における特定危険部位の完全除去の徹底により、食肉の安全性の確保を図っています。
なお、BSE検査の見直しは、食品の安全・安心を考えるうえで、県民の関心が高く、社会的な影響も大きい問題であるとの認識から、食の安全・安心県民講座の開催時などにおいて、消費者、生産者、食品関係者などの意見を聴取しているところです。 |
(2) |
消費者政策・行政の充実 |
|
<1> |
消費者教育の立場から、地元大学との協力による消費者講座の開設等の実現をはかること。また、消費者講座の企画や運営について生協も協力したい。 |
|
|
[回答] |
|
本年度、愛媛大学との連携により「消費者教育講座」を開催しているところであり、来年度以降も引き続き講座を開設し、消費者問題に関する人材育成等に努めたいと考えています。講座内容等に関するご意見等があれば具体的に提案していただきますとともに、実施に当たっては組合員の方々の積極的な参加等についてご協力いただきたいと考えています。 |
|
<2><3> |
愛媛県消費生活条例に「消費者基本計画の策定」に関する条項を条例見直しの際に付加すること。また、「消費者政策に関する県長期計画上での到達状況等」を消費生活審議会にはかること。 |
|
|
[回答] |
|
国においては、複数の関係省庁が所管し、多岐にわたる諸施策を中長期的な観点から一体的かつ戦略的に実施していくため、消費者基本計画を定めることを規定していますが、県においては、この基本計画を踏まえて関係機関が連携して取り組むこととしております。
また、県では長期計画で消費者政策の推進に関する中長期的な施策を定めているところであり、毎年度、消費者政策関連事業の実施状況を把握するとともに検証をすることとしており、その状況については消費生活審議会にも報告したいと考えています。 |
|
<4><5> |
消費生活センターや各地方局での消費者相談窓口の拡充を図ること。消費者相談窓口の設置や充実に関する市町への指導・支援を強化すること。 |
|
|
[回答] |
|
県では、専門の消費生活相談員を設置し、国などが実施する専門研修へ相談員を積極的に派遣し、専門の相談に対応できるよう能力の向上を図るほか、法律知識を要する相談については、弁護士相談を実施しています。
また、県民の消費生活の安定と向上を図るためには、県と消費者に最も身近な市町が連携・協力して苦情処理に取り組む必要があることから、市町に対して、専門の相談窓口や相談員の設置について担当課長会議等を通じて積極的に要請するとともに、担当職員の相談実務研修会を実施するなど、市町の相談窓口充実のための支援を行っています。 |
|
<6> |
県民のくらしに直結する消費者行政予算の確保・配分を行うこと。 |
|
|
[回答] |
|
厳しい財政状況の中、限られた予算のもとで、優先度の高い事業から必要な予算措置
を行い、効果的に実施するよう努力しています。 |
2 安心できる生活環境の実現のために |
(1) |
災害時における緊急時車両の事前登録を行うこと。また、年1回程度の懇談の場を設けること。 |
|
[回答] |
|
緊急通行車両は、災害時に物資の緊急輸送や応急対策を実施するため、知事又は公安委員会が、一般車両の通行を規制している道路の通行を認める車両であり、緊急通行車両である旨を標記した標章及び証明書は、輸送目的、通行期間、経路、輸送先のほか運転手を予め特定していただいた上で交付することとなっているため、事前登録は行っていません。しかしながら、災害時における物資等の輸送は重要な課題であることから、今後、他県の状況も踏まえながら、より迅速に標章等の交付が行えるよう検討して参りたいと考えています。
また、今後とも災害時の対応について協議を行って参りたいと考えていますので御協
力をお願いします。 |
(2) |
地産地消や食育について行政・生産者・消費者が相互理解を強めるとともに、3
者が一体となったとりくみの促進が必要かと思うが、生協とともに取り組めるものはないか。 |
|
[回答] |
|
平成17年6月に、行政・農林水産・商工・保健・教育・消費者団体等の代表者で構成する「えひめ愛フード推進機構(会長:知事)」を設立し、新しい愛媛ブランドの育成、新たな販路の開拓、地産地消や食育の総合的な推進に取り組んでいますが、推進機構の事業推進にあたっては、貴団体はじめ推進機構の会員団体の意見も踏まえ取り組んでいます。
具体的には、毎年6月に開催する推進機構の総会で、会員団体の代表者に出席していただき、ご意見をいただきながら、当該年度の事業計画を策定しているほか、推進機構の主要事業である農林水産物等のブランド戦略基本方針の策定(平成18年6月策定)においても、会員団体に意見照会し、寄せられた意見を踏まえ、ブランド戦略の検討を行ったところであります。さらに、昨年11月の生協まつりに推進機構が出展し、「愛」あるブランド産品のPRを行うなど、事業実施面でも連携・協力に努めています。
また、県においては、地産地消に賛同する行政・生産者・消費者を「地産地消・愛あるサポーター」として登録するとともに、サポーター相互の交流促進及びネットワーク形成、地域産品の消費拡大を図るため、県内5地方局単位で「地産地消愛あるサポーター交流促進商談会」を開催しているところであり、これらの活動を通じ、行政・生産者・消費者の相互理解や連携強化を図っていきたいと考えています。
今後とも貴連合会の協力を得ながら、県産農林水産物の販売拡大に努めて参りたいと考えています。 |
(3) |
環境対策について生協とともに取り組めるものはないか。 |
|
[回答] |
|
環境省において、平成7年度から実施されている「こどもエコクラブ事業」について、県では広く普及活動を行っております。
「こどもエコクラブ事業」につきましては、地域において環境に関する活動に取組む数人の幼児、小・中・高校生及びサポーターと呼ばれる大人1名以上の参加で登録可能です。エコクラブに登録されますと、会員手帳、活動のヒントや環境情報が掲載された「JECニュース」が配布されます。
企業によるクラブの登録などもございますので、貴連合会におかれましても本事業へのご協力を宜しくお願いします。
また、県では、県民の環境保全に関する自主的で実践的な活動の推進を目的として、地域の環境活動グループなどが、環境に関する学習会等を開催する場合に、県認定の講師を派遣し、その費用を県が負担する「環境マイスター派遣事業」を行っております。
貴連合会におかれましても、組合員の皆様や地域の方々の環境保全意識の醸成に向けて、本事業を積極的にご利用いただきますようお願い申し上げます。
(利用に当たっての主な条件)
・概ね20名以上の参加者を予定する活動
・利用回数は1主催者につき年1回まで(同一の企業、団体、組合でも事業所が異なればマイスターの派遣を認めています)
・営利を目的としない活動に限る
・他の公機関から助成を受けていない活動
(参 考)
県では、ISO14001を認証取得し、環境保全活動に積極的に取組むとともに、中小企業に対しては、環境保全融資制度による低利融資を行うなど、県内の市町や事業所が認証取得しやすい環境づくりに努めています。
また、県自らリサイクル製品や省エネルギー製品など環境にやさしい物品やサービスを購入するグリーン購入に取組むとともに、ホームページやイベント等を通じて県民、事業者、団体等に普及啓発を行っておりますので、貴連合会におかれましても、ISOの認証取得及びグリーン購入の促進について、一層のご協力をお願いします。
|
|
<1> |
県内市町のゴミ処理の仕方についてゴミ削減の方向で統一化すること。 |
|
|
[回答] |
|
家庭ごみの分別排出区分は、市町がごみ処理施設等の整備状況や住民の協力体制などそれぞれの地域事情に応じて決定しています。
県には市町に対して区分を変更させる権限はありませんが、リサイクルを推進するためには分別の徹底が不可欠であり、住民にとって分かりやすく、協力の得られやすいシステムにするために、可能な範囲で区分の統一を図るのが望ましいと考えています。
また、環境省が今年度中を目途にごみ処理システムに関するガイドラインを作成することとしており、県としては、ガイドラインの内容及び県内の実情を踏まえ、市町に対し適切な助言を行って参りたいと考えています。 |
|
<2> |
レジ袋の有料化について行政区単位での先進的なとりくみが促進されるよう行政指導をすること。 |
|
|
[回答] |
|
平成18年6月に改正された「容器包装リサイクル法」においては、レジ袋等を多量に利用する事業者に排出抑制の取組みに関する国への報告が義務付けられるとともに、同法に基づく基本方針では、事業者による排出抑制の取組みとして、レジ袋等の有料化も含めて多様な方法が示されました。
県としては、県内事業者において改正容器包装リサイクル法を踏まえた様々な取組みが進むよう、市町と連携して普及啓発に努めることとしており、行政区単位での有料化の取組みについては、今後、他県における先進事例の手法や成果を研究したいと考えています。 |
(4) |
福祉・医療行政の充実 |
|
<1> |
療養病棟の削減に対して、安心して必要な医療を受けられるよう具体的な方策、及び療養病棟の老人保健施設等への転換の支援策を検討すること。 |
|
|
[回答] |
|
今回の医療制度改革において、療養病床の再編成は、いわゆる社会的入院の是正、医療従事者の急性期医療への再配置等を目的としているものであり、県としても、療養病床の削減・介護保険施設等への転換はやむを得ないものと認識していますが、現在入院している患者やその家族等の不安を招くことのないよう、十分に配慮しながら進めていく必要があると考えています。
このため、県では、この程、保健福祉部内に医療制度改革に対応する横断的な組織を立ち上げたところであり、今後、療養病床の再編成が円滑に推進されるよう、地域における受け皿づくりなど地域ケア体制の整備構想を策定するとともに、医療施設の転換支援に取り組むこととしています。
また、国に対しては、今回の再編成の考え方や医療と介護のあるべき姿などを分かりやすく国民に説明し、理解を求めるとともに、介護保険施設等への転換が拙速に行われることのないよう、関係機関・団体等の意見を十分に集約したうえで、適切な措置が講じられるよう全国知事会等を通じて要望しているところです。 |
|
<2> |
低所得者が最低限の介護や医療が受けられるよう、具体的な方策を検討すること。 |
|
|
[回答] |
|
昨年10月から介護保険施設の居住費・食費が保険対象外とされましたが、所得の低い方に対しては、その利用が制限されることのないよう、所得に応じた負担限度額を設定し補足的給付が行われるなど、負担軽減措置が講じられています。
現在、県内の介護保険施設に入所されている高齢者のうち約75%、特別養護老人ホームでは90%以上の方に対して軽減措置がとられており、これまでのところ大きな混乱があったとの話はありませんが、引き続き、利用者負担の状況など現場の声の把握に努め、国に対して低所得者対策の拡充を要望して参りたいと考えています。また、利用者が負担軽減措置を受けるためには、市町の認定を受ける必要があるため、制度を知らずに負担を強いられることのないよう、市町と連携をとりながら周知に努めて参りたいと考えています。
一方、医療保険関係については、所得税法の見直しに伴う控除額縮小の影響はありますが、低所得者層に対する保険料の軽減措置や高額療養費に係る負担限度額は従来のまま継続されています。このため、県としては、現時点で追加的な措置は考えていませんが、今回の医療制度改革が地方や高齢者を中心とした低所得者層への負担の転嫁であってはならないと考えており、制度設計に責任を持つ国が適切な措置を講じるよう、国に対して要望しているところです。 |
|
<3> |
障害者や就学前小児の医療費負担について、自治体助成を取り入れて、患者負担を軽減すること。 |
|
|
[回答] |
|
障害者の医療費については、特に身体障害者手帳1〜2級又はIQ30以下若しくはIQ50以下で身体障害者手帳保持者といった重度の障害者に対し、在宅の方々の負担との均衡を考慮して設けられた入院時食事療養費標準負担額及び生活療養標準負担額を除く医療費負担全額に対し、市町と協力して助成を行っているところです。また、障害者自立支援法の施行に伴い、医療型施設に入所する低所得世帯の障害児にかかる負担の増加幅が大きいことから、低所得世帯の障害児の医療型施設利用料に含まれる医療費についても助成の対象とし、負担軽減を図っているところです。
一方、就学前小児の医療費については、所得制限を設けず一部負担金もなく、病院窓口での立替払いなしに助成を受けることができるという保護者にとって利用しやすい制度となっており、さらに、平成14年度からは、経済的な負担が大きい入院について、助成対象年齢をそれまでの3歳未満から就学前まで拡充しているところです。
現在、全国で約半数の都道府県が助成対象年齢を就学前まで拡充していますが、このうち本県と同じ制度であるところは1県のみであり、ほとんどの都道府県が助成対象年齢の拡充に併せて、所得制限や一部負担金の導入など制度の見直しを行っている状況です。また、平成18年度の県と市町を合わせた助成見込額は約17億円であり、現行制度のまま、通院の助成対象年齢を就学前まで拡充した場合、現在の厳しい財政事情の中で、県及び市町の財政負担が大幅に増加するなどの困難な問題があるので、独自に対象年齢を拡充している市の状況や他の市町の意向、他の子育て支援施策等を総合的に勘案して、慎重に検討して参りたいと考えています。
なお、この事業は自治体によって制度が大きく異なる状況であるため、国の制度とするよう県の重要要望や全国知事会等を通じて要望しており、今後も、県の検討と併せて、国に対し引き続き要望して参りたいと考えています。 |
3 生協の育成強化のために |
(1) |
各種審議会等への生協関係者の参加を実現・検討すること。 |
|
|
|
[回答] |
|
愛媛県消費者苦情処理審査会は、消費者代表3名、学識経験者6名、行政1名の計10名で構成されています。
同審査会は、消費者苦情を解決するための特別な知識や経験を要することから、このような構成とし、消費者代表については、生協も含めた消費者団体の役員等から選任しています。 |
|
|
|
[回答] |
|
愛媛県高齢者保健福祉計画等推進委員会では、広く住民の意見・要望が反映されるよう、住民代表委員を公募で2名選任しています。
次回の任期満了時(平成19年8月)にも、住民代表委員の公募を検討していますので、応募していただきたいと考えています。 |
(2) |
生活協同組合貸付金の増額及び購買生協以外での利用も可能となる制度の検討を行うこと。 |
|
[回答] |
|
貸付金額については、需要に応じた資金の確保に努めており、特別な理由のない限り増額は困難と考えています。また、貸付対象については、同貸付金は生活関連物資の供給の安定を図ることを目的としており、現在のところ拡大する予定はありません。 |
(3) |
生協との相互理解を促進するため、知事又は副知事と県生協連・会員生協代表との懇談会を年1回程度設定すること。 |
|
[回答] |
|
消費者問題等については、県民生活課が窓口となって随時情報交換を行い、相互理解を図っていますので、毎年定期的に懇談会を開催することは考えていません。 |