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福島視察研修報告
  (2014/01/13)
 

 県生協連では10月9日〜11日の日程で震災後の福島視察研修を行いました。昨年の「福島の子どもたちを元気に!inえひめ」(福島の子ども保養プロジェクト)開催後にこの企画に関わった実行委員の皆さんから、「福島に役立つために福島の現状をもっと知ることから始めよう」との意見が出されたことがきっかけとなりました。

 1日目は福島大学の小山教授、西崎准教授から福島の現状についての講義があり、2日目は実際に被災地の視察を行いました。

 福島医療生協ではWBC(ホールボディーカウンター)という機器を使って、内部被曝の検査を、浜通り医療生協ではFTF(ファースト・トラック・ファイバー)搭載車で被曝の有無を調べています。福島に住む人たちにとっては今もなお、放射能被曝の不安は解消されていません。

 震災で大きな被害を被った楢葉町にある天神岬公園からの眺めに思わず息をのみました。眼下に広がる光景は、除染による廃棄物の広大な仮置き場となっており、ビニールにくるまれた袋が無数に放置されていました。

 富岡町のJR富岡駅は震災当時のままで復旧の手がつけられないまま無残な姿をさらしています。手元の線量計の針が大きく振れ、毎時3ミリマイクロシーベルトに達していました。(福島市内では0.1未満でした。)

 美しい桜並木で有名な「夜の森」は除染作業をする人以外に人はなく、帰還困難区域に指定されています。途中立ち寄った「回転寿司アトム」の店内同様に、3.11から時間が止まっているかのようです。震災から3年半を過ぎた今も人の出入りさえ困難な現状に、原子力災害の深刻さを肌で感じました。

 今回の研修で、東日本大震災・原発事故後の福島を目の当たりにして、福島に住む人々の苦悩を知り、震災がまだ終わっていないことをあらためて感じました。震災の風化が懸念されていますが、忘れることなく、とりわけ福島への思いをいつも持ち続けたいと思います。

福島医療生協 WBCで内部被曝の検査
浜通り医療生協 FTF搭載車 各地に出向き検査 樽葉町 天神岬からの眺め 中央部一帯が廃棄物仮置場
富岡町 JR富岡駅 震災尾辻のまま、復興が手付かず 富岡町 夜の森 除染による廃棄物が野積みに
富岡町 夜の森 線量系 毎時3.73ミリマイクロシーベルトの表示が 富岡町 夜の森 立ち入りを拒む 帰宅困難区域ゲート
線量計 針が振切っています
 
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