介護保険制度の改定により、市町村による「新しい地域支援事業」が創設されるなど、従来よりも市町村の事業領域や権限が大きく拡大することになりました。今回の改定では従来「予防給付」で全国一律の基準で実施されていた予防訪問介護・予防通所介護がこの「新しい地域支援事業」に移行されます。そうしたなか、市町村による事業の組み立てができない又は不十分な内容となった場合、要介護認定(要支援1・2)を受けても介護サービスが受けられない可能性がある。市町村が持つ力量の違いにより、事業やサービス内容について大きな格差が生まれる可能性がある。利用料(利用者負担が現行の1割負担より増加)増加により、必要なサービス利用の手控えが起こり、利用者の状態悪化が進む可能性がある等、懸念事項も表れています。
こうしたことを踏まえ、各市町村が責任を持って「新しい地域支援事業」を組み立て、利用者・地域住民の介護サービスを受ける権利を保障させること、生協の持つ事業・活動等を市町村にアピールし、生協に対する市町村の理解度を高め、併せて生協の持つ事業・活動を「新しい地域支援事業」のなかで活用・位置づけさせることで地域社会への貢献をさらに進めることを目的に、県生協連が県下市町への訪問活動を実施しています。
昨年12月に愛媛県長寿介護課、今年1月に松山市介護保険課を訪問し、県内生協の福祉・介護に関わる事業・活動を紹介し意見交換を行いました。行政側からは、「新しい地域支援事業を支える社会資源の発掘が重要な課題となっている。積極的にアピールしていただいて、高齢者の自立支援に貢献してもらいたい。」等、生協への期待の声が寄せられました。
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愛媛県長寿介護課との懇談 |
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松山市介護保険課との懇談 |
県連からは生協の福祉・介護に関する事業活動を紹介 |
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